総会長挨拶

寺地敏郎会長

第23回日本Endourology・ESWL学会総会
会長 寺地敏郎
東海大学医学部外科学系泌尿器科 教授

第23回日本Endourology・ESWL学会を2009年11月11日(水)〜13日(金)に品川のグランドプリンスホテル新高輪 国際館パミールで開催させていただくことになり、教室員一同、大変光栄に存じます。

総会のテーマは「Continuous Development of Science, Technology and Art in Endourology」としました。31年前の1978年、私が泌尿器科医になったときには膀胱鏡は硬性鏡の先に電球を付けたものでした。その後、ライトガイドによる硬性鏡、ファイバースコープと進歩し、1984年にはESWLと共に、内視鏡とビデオシステムの進歩によりPNL、TULが開発されました。同時にEHL(電気水圧衝撃波)に加えenergy resourceとしてリソクラストや各種レーザーの開発が進みました。続いて1990年には腹腔鏡が腎摘除術に応用され、2000年代に入るとロボット手術の臨床応用が始まりました。内視鏡やenergy resourceのさらなる進歩は、前立腺肥大症や尿路結石の治療におけるEndourologyの領域においても急速な進歩をもたらしています。患者さん自身や社会に対して、より低侵襲な医療を提供するためにこうした急速な進歩に対応していくことは、我々外科医の使命です。しかし、その一方で安全性の確保という最も基本的な命題が存在します。技術革新の速度が速まれば速まるほど、この二つの課題の両立はより高い壁となっていくように感じられます。それを乗り越える力は教育によってもたらされ、それを支える力はさらなる未来への夢をみることであると考えます。もちろん、医師の努力だけで解決できる問題ではなく、社会として受け入れるための意識の改革、制度の改革も欠かせないと考えています。

今回の総会では、RV Clayman先生がカールストルツ賞を受賞されることに決まり、11日の授賞式に続き腹腔鏡手術に関してカールストルツ賞授賞記念講演をお願いしています。次に基調講演として大島伸一先生に、この急速な技術革新の時代に医師としてわれわれはどう立ち向かうべきかについてご講演をお願いしています。招請講演としては、まず任天堂の宮本茂氏にWiiの開発における氏の考え、取り組みを中心にご講演をお願いしています。さらにJ-U Stolzenburg先生に腹腔鏡下前立腺全摘除術における神経温存術式について、また、韓国のKH Rha先生に韓国における泌尿器科領域のロボット支援手術について招請講演をお願いしています。また、教育講演として石戸谷滋人先生に「原発性アルドステロン症:病態の新たなる理解と治療新展開」を、特別講演として槇山和秀先生に「患者特異的な予行演習型、腹腔鏡手術シミュレータ(腎臓モデル)の開発」を、さらに岡村菊男先生に「前立腺手術周術期管理の標準化」についての研究報告をお願いしています。シンポジウムはまず、「Asian Symposium: Present status and Future Development of Endourology」と題して、韓国のHH Kim先生、台湾のAW Chiu先生、香港のWH Chan先生に、日本からは松田公志先生にご講演をお願いしています。他のシンポジウムとして「小児科領域の内視鏡手術の適応と限界」「HIFU治療の最先端」を、ビデオシンポジウムとして「f-TUL & PNL」を、ワークショップとして「腹腔鏡下腎部分切除術」を予定しています。また、12日、13日の午後には「RALP」「LRN」「LAD」「LPP」「Holep & TUEB」などの無編集に近いビデオを用いたビデオディスカッションを考えています。教育プログラムは11日にEndourologyは「PNL」を、腹腔鏡は「腹腔鏡下止血装置」 を、第12回泌尿器腹腔鏡ワークショップは同じく11日に「LRP」 を予定しています。ハンズオントレーニングとしては腹腔鏡下縫合結紮手技のコーナーを企業展示会場に設けます。会員懇親会は12日に予定しています。

皆様にとって実り多き学会総会となりますよう教室員一同鋭意準備を進めております。皆様のご協力、ご参加を心からお待ち申しあげております。

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